2025年度上期(2025 年 1 月~2025年 6 月)の化合物半導体製品の出荷額は、前年同期比 103%の154億円となりました。 結晶別ではGaP、InP、その他において増加、GaAsは減少となりました。 用途別では可視LED、LDは増加、赤外LED、その他は減少となりま...
2025年度上期(2025 年 1 月~2025年 6 月)の化合物半導体製品の出荷額は、前年同期比
103%の154億円となりました。
結晶別ではGaP、InP、その他において増加、GaAsは減少となりました。
用途別では可視LED、LDは増加、赤外LED、その他は減少となりました。
1.GaAs
2025 年度上期のGaAsの売上高は、前年同期比82%の79億円と減少しました。
国内向けは同94%の14億円、海外向けは同79%の65億円と共に減少しました。
GaAsの主な用途市場はスマートフォン等に使用される高周波デバイス、また各種の表示機器やセンサ
等に使用される可視・赤外 LED、および光ディスク・加工機・センサ等に使用されるレーザダイオード
(LD)等があり、2024年度は欧米市場で回復が見られたものの、2025年度はGa輸出規制の長期化および深刻化が再び影響したものと推察されます。
2.GaP
2025年度上期のGaP の売上高は、前年同期比139%の4.3億円と増加しました。
国内向けは同133%の1.4億円、海外向けは同142%の2.9億円と共に増加しました。
GaPの主要用途は可視LEDです。前年同期では在庫過多状況が続いていましたが、回復傾向が進んだと推察されます。また、AI普及によるデータセンター向け需要拡大も増加傾向を促進したと推測されます。
3.InP
2025 年度上期の InP の売上高は、前年同期比160%の61億円と大きく増加しました。
国内向けは同228%の24億円、海外向けが同135%の37億円と共に増加しました。
InPの主要用途である光部品向け受発光素子が、データセンター向けを中心として高需要が継続したことに加え、2025年2月に発動された中国輸出規制の影響により、日系メーカーへの需要増が継続していると推察されます。
・協会会員外の化合物半導体メーカーにも広く調査協力を呼びかけ、化合物半導体の市場規模調査を実施し、業界動向についての基礎資料の充実を図るとともに、上期と下期の2回に分けて、業界の出荷状況を経済産業省と報道機関に報告しました。また、市場規模調査の在り方等について検討し、引き続き統計類の充実を図るた...
・協会会員外の化合物半導体メーカーにも広く調査協力を呼びかけ、化合物半導体の市場規模調査を実施し、業界動向についての基礎資料の充実を図るとともに、上期と下期の2回に分けて、業界の出荷状況を経済産業省と報道機関に報告しました。また、市場規模調査の在り方等について検討し、引き続き統計類の充実を図るための活動を進めました。
・非鉄金属7団体が共同で運営する学生リクルート向けホームページの維持、管理を行いました。
・協会ホームページで部会活動、業界動向等の情報を広く発信するための議論を行い、発信内容を検討しました。
導体と絶縁体の中間にあって、条件次第では導体にも絶縁体にもなり得る物質の総称である。
Si,Ge等は単体の元素の半導体であるが、複数の元素の化合物で半導体の性質をもつものを…
導体と絶縁体の中間にあって、条件次第では導体にも絶縁体にもなり得る物質の総称である。
Si,Ge等は単体の元素の半導体であるが、複数の元素の化合物で半導体の性質をもつものを化合物半導体と呼ぶ。その組合わせは、いろいろあるが代表的なものとして周期律表のⅢ族とⅤ族(GaAs,GaP,InP等)あるいはⅡ族とⅥ族(ZnSe,CdSe等)、Ⅳ族同士(SiC)の組合わせがあり、それぞれ異なった機能を発揮する。
化合物半導体にはSi等の単体元素半導体に比べ、次のような優れた特徴がある。
・受発光機能
・高速動作特性
・高周波特性
・磁電変換機能
・耐放射線・耐熱特性