一般社団法人新金属協会

ベリリウム部会

業界業況

ベリリウムの主要用途はベリリウム銅合金(Be-Cu)製造のための添加元素である。 ベリリウム銅合金は代表的な高級導電バネ材料であり、その主要な用途は、コネクター、各種スイッチ、リレー、ICソケットなどである。それらの需要は、これらの部品が組み込まれる携帯端末(スマートフォン他)、家電等の電子機器及び...

業界業況

ベリリウムの主要用途はベリリウム銅合金(Be-Cu)製造のための添加元素である。
ベリリウム銅合金は代表的な高級導電バネ材料であり、その主要な用途は、コネクター、各種スイッチ、リレー、ICソケットなどである。それらの需要は、これらの部品が組み込まれる携帯端末(スマートフォン他)、家電等の電子機器及び自動車(電装部品)等の動向に大きく左右される。
それら最終製品の市況は昨夏より中国経済が回復基調となったことで、現在好調に推移している。
そのため、ベリリウム銅合金の需要も本格回復した。
また、ベリリウム銅合金の市場価格は、他の銅合金と同様に主原料である銅の価格にロールマージンと呼ばれる加工費を上乗せして設定される。
そのため、銅価格の変動によってもベリリウム銅合金の需要は左右される。銅価格は、中国経済の回復とともに昨年11月に急騰し、現在も上昇傾向を示している。
以下に主要用途分野別の概況を述べる。

1.携帯電話
2016年、スマートフォン世界出荷台数は約15億台で前年比3%の伸びでした。
伸びは鈍化している。
中心市場である中国は飽和気味であるが、今後は東南アジア、インドが需要を牽引していき、鈍化傾向にあるもまだ伸びが見込める市場である。
端末メーカーとしては中国ローカルメーカーがシェアを伸ばしており、中心的な存在になりつつある。
中国のローカル端末メーカーでは、ベリリウム銅合金の高特性を必要とする高機能かつ省スペースな電子部品の採用が多く見受けられるようになった。

2.半導体
昨年は車載用センサー需要が旺盛でこの分野でのベリリウム銅の需要は好調であった。
今年も当面、好調が継続すると予想される。

3.自動車
アメリカ及び中国市場は好調である。
日本は一部車種に人気が集中しており、依然として全体的な需要回復には至っていない。
世界的には堅調に推移している。
生産はアジア各国でも行われており、ローカル部品メーカーも台頭してきている。
現地でのベリリウム銅合金の需要は年々増加している。
但し、依然として日本車メーカーは強い立場をキープしている。
日本メーカーは、電装品関係の開発を主導し、ベリリウム銅合金を使用する部品開発を牽引している。
それらに対し効果的な提案をすることが重要である。
また、HEV、EV、PHEVの普及などから、より厳しい要求に応える材料特性向上がベリリウム銅合金の用途拡大に重要と思われる。

4.家電製品 
スイッチやリレー用途でベリリウム銅が使用されている。
この分野では国内需要は漸減傾向が継続しているが、アジアでの需要が拡大している。

5. 光海底ケーブル
光海底ケーブルの中継器用耐圧筐体にベリリウム銅が使用されている。
スマートフォンの普及拡大、インターネットでの動画配信等によって、急増するデータ通信量に対応するため、今後も世界各地で、光海底ケーブルの新規敷設が計画されている。
そのため、当面この分野でのベリリウム銅合金の需要は堅調に推移すると予想される。

以上、代表的な用途に関して市場概況を述べたが、総括すると需要は回復し、当面好調を維持すると予測される。中国及びアジア圏での需要については、今後も伸長が見込まれる。また更なる需要創出のためにはコスト競争力の強化と、新興国などでの提案型用途・顧客開拓が重要と思われる。

活動概要

・化学物質の審査及び製造等規制に関する法律(化審法)を見直し、2020年までに国内の化学物質のリスク評価と管理を実現する体系の構築が進められていますが、これを含めEUの拡大RoHS指令の検討や関連事象について、経済産業省等からの情報収集を図りました。 ・特定化学物質障害予防規則等の改正について、経済...

活動概要

・化学物質の審査及び製造等規制に関する法律(化審法)を見直し、2020年までに国内の化学物質のリスク評価と管理を実現する体系の構築が進められていますが、これを含めEUの拡大RoHS指令の検討や関連事象について、経済産業省等からの情報収集を図りました。
・特定化学物質障害予防規則等の改正について、経済産業省及び厚生労働省並びに関係団体からの情報収集を行いました。
・経済産業省情報通信機器課が主催する「改正RoHS関連工業会合同勉強会」に関し、情報収集を行いました。
・協会ホームページで部会活動、業界動向等の情報を広く発信するための議論を行い、発信内容を検討しました。

年表

1960年代
金属ベリリウム・ベリリウム銅製造(販売)開始
1970年代
原子力産業用材料へのアプローチ
1980年代
通信機器分野のほか、家電、電子機器、自動車部品などの新分野での需要の増加
1950年代
1955:ベリリウムの製造研究着手(日本碍子、三徳金属工業、横沢化学工業)
1955:三徳金属と横沢化学のベリリウム事業
1956:ベリリウム抽出
1975:終了 (日本碍子)
1958:金属ベリリウム、ベリリウム銅母合金の生産 (日本碍子)
1960年代
1960:協会にベリリウム部会設置
1961:銅母合金委員会、分析委員会発足
1962:ベリリウム銅鋳造金型の生産(圧力鋳造・精密鋳造)
2003:終了 (日本碍子)
1980年代
1984:展伸圧延事業開始
1920年代
1927:Berylium Corp.(Berylco)
1960年代
1968:Kawecki Berylco Ind.(KBI)
1970年代
1971:Brush Wellman Inc.
1978:Cabot Corp.
1980年代
1986:NGK Metals Corp.
1940年代
1940年代前半の大戦中に米国で軍需向け合金用途が急増
1950年代
1950年代前半、朝鮮戦争特需で生産急増
1970年代
米IBM向けSLT(Solid Logic Technology)コネクターにベリリウム銅が適用→ベリ銅事業の基盤醸成
原研、材料試験炉(JMTR)用に金属ベリリウム反射体を納入
海底ケーブル用中継筺体(ベリ銅)納入(NGK)
スピーカー用金属ベリリウム振動版開発(NGK)
原子力用金属ベリリウム枠を原研(JMTR)に納入(NGK)
1990年代
海底光通信用筺体を納入(NGK)
放射光施設(Spring-8)のビームラインにベリリウム使用

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